東京音楽大学に爆破予告ファクスを送ったとして「恒心教」を称する男2人が威力業務妨害容疑で逮捕、起訴された事件で、警視庁は19日、東京都内の弁護士事務所に脅迫ファクスを送ったとして、このうち無職の大熊翔容疑者(26)を同容疑で再逮捕し発表した。
捜査1課によると、大熊容疑者は1月21~22日、東京都港区の弁護士の事務所に「東京にいる児童334人誘拐する」「止めてほしかったら当職を捕まえるナリ」などと書かれた文章を、インターネットファクス送信サービスを使い410回送り、事務所職員の業務を妨害した疑いがある。
大熊容疑者は送信を認め、「弁護士を困らせることが恒心教の活動と思っていたので、弁護士に恨みはないけどイタズラとしてやってしまった。その時は特に弁護士に迷惑がかかるとはあまり思っていなかった」と話しているという。
大熊容疑者は翌23日、東京農工大大学院生の佐藤直被告(22)=同罪などで起訴=と共謀し、同じサービスを使って東京音大に爆破を予告する文章を送ったとして威力業務妨害罪で起訴された。送信元としてこの弁護士を騙(かた)っていた。
似た内容の文章は1~5月に全国の学校、自治体や企業に対し、ファクスで延べ30万件以上送られており、警視庁が関連を調べている。この弁護士は、ネット掲示板で攻撃を受けた人の依頼を受けるなどした2012年以降、恒心教を称する人たちの誹謗(ひぼう)中傷の対象になっている。
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