
山尾志桜里氏の公認を巡る騒動は、国民民主党の支持率下落の要因になったが、自民党も石破茂首相が
乗り出し山尾氏に参院選東京選挙区からの出馬を打診していたことはあまり知られていない。山尾氏は
国民民主党の衆院議員時代から自民党議員にも知己が多く、憲法改正による緊急事態条項の創設に
前向きだったことから自民への移籍も取り沙汰されていた。2021年衆院選に出馬せず弁護士をしていた
山尾氏に今年3月、自民党の木原誠二選対委員長が出馬を要請した。山尾氏は石破首相や閣僚経験者にも
相談し、石破首相も「やる気があるなら話を進めるよう働き掛けるよ」と後押し。事務方トップの
元宿仁事務総長も「自民党は彼女に好意的な人が多い」と前向きだった。ただ自民党東京都連内で
意見集約に手間取っている間に国民民主党の玉木雄一郎代表が山尾氏を口説き、山尾氏は国民民主からの
出馬を決断した。自民党選対関係者は「今更ながら党の危機管理も甘かったと思わざるを得ない。
あの騒動がわれわれに降りかかってきていたら参院選は目も当てられなかった」と安堵しきりだ。
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